紫水宮

嘉村詩穂の告知ブログ

お仕事のご依頼をいただきました&エッセイ執筆開始のお知らせ

お仕事のご依頼をいただきました

ここのところのお守りドリンクの自家製ほうじ茶ラテでひと息ついていたら、取引先の先方様からご連絡があり、一部ブックライティングをお願いするかもしれないというお話をいただきました。

元々年末年始にかけて入る予定のお仕事とは別件で、少しでもお力になれればと思います。

半ば専業主婦をしている状態のフリーランスなので、こうしてお声がけいただけることが本当にありがたく感じます。

お仕事は2月以降でしたら今のところお引き受けさせていただけますので、お問い合わせしてみたい方がいらっしゃいましたら、ブログプロフィール欄のメアドまでお送りください。

これまでの仕事実績につきましてはこちらをご覧ください。

note.com

インボイスには未登録の状況ですが、今後のお取引相手様次第で対応を考えさせていただければと考えております。

 

エッセイの執筆を始めました

昨日から電子書籍の図書館エッセイ集『図書館という希望』につづく、第二弾のエッセイ集に着手しはじめました。

ブログ「広寒宮」で綴ってきた図書館にまつわるエッセイに書き下ろしを加えた、図書館エッセイ集です。
「もうひとつの家」としての図書館との付き合い方や、うつ病当事者としての図書館との関わり、一利用者から見たコロナ禍の図書館の記録、幼少期に通った図書館との思い出など、今だから読みたい内容をぎゅっとまとめました。
本書が図書館を愛するすべての人の友となりうることを心から願っています。

-収録作品-
図書館という希望
ふたつの棚
図書館という友人
ふたたび図書館へ一
図書館の使い方を模索する
コロナ禍の図書館について
蔵書の整理
ふたたび図書館へ二
先達の目とBANANA FISHにみる図書館の精神
図書館という知の海に漕ぎ出す
図書館で知を拓く
学校の図書室の思い出
非常事態宣言下の図書館
本書に登場した書物

続刊ではなく、これまでにオンラインで発表してきた回想録に書き下ろしを加えたエッセイ集になります。

今のところ1万字弱のボリュームになっており、全体として1.5万字〜2万字ぐらいの分量を想定しています。

ここ一年、実親との別離もあり、気持ちの整理をなかなかつけられずにいたのですが、その間に実家での記憶をほとんど失ってしまい、ここ数ヶ月そのことを引きずってきました。

毒親という文脈で親を捉えることの苦しさや、その別離に伴う悲しみを乗り越えて、ただありし日の思慕の念や情というものを、できるだけ美しい形で昇華したいという思いがあります。

記憶と向き合うことはときに痛みを伴います。それでも良き思い出を文章として残しておきたいという気持ちがあり、どれほど需要があるのか、正直なところあまり自信がないのですが、できるだけより多くの方に開かれた形のエッセイになるように励んでいきたいと思います。

また既出のエッセイについてはすでに非公開とさせていただいていますが、カクヨムで温かいコメントをいただいていたこともあり、併せて収録することといたしました。

コロナ禍前のほんのひとときの良き思い出がぎゅっと詰まったような一冊になればと思います。

発売は来年中になりそうですが、ぜひお手にとっていただけるとうれしいです。

お知らせと、第二回同人文芸サークル・かもめ読書会開催決定。

お知らせ

Kindle Unlimitedが今なら初回契約で3ヶ月99円のキャンペーン中です。

Kindle Unlimited会員様は追加料金なしでお楽しみいただけますので、この期間にぜひ拙著をお手に取っていただければ幸いです。

ブログ「広寒宮」で綴ってきた図書館にまつわるエッセイに書き下ろしを加えた、図書館エッセイ集です。
「もうひとつの家」としての図書館との付き合い方や、うつ病当事者としての図書館との関わり、一利用者から見たコロナ禍の図書館の記録、幼少期に通った図書館との思い出など、今だから読みたい内容をぎゅっとまとめました。
本書が図書館を愛するすべての人の友となりうることを心から願っています。

-収録作品-
図書館という希望
ふたつの棚
図書館という友人
ふたたび図書館へ一
図書館の使い方を模索する
コロナ禍の図書館について
蔵書の整理
ふたたび図書館へ二
先達の目とBANANA FISHにみる図書館の精神
図書館という知の海に漕ぎ出す
図書館で知を拓く
学校の図書室の思い出
非常事態宣言下の図書館
本書に登場した書物

罪人の冠を頭にいただき、人の子を惑わしたすべての女の恨みを纏って、私は消えてゆく。
嘉村詩穂の個人詩集。 個人サイト「紫水宮」と主宰している文芸サークルかもめのweb文芸誌「かもめソング」に発表した詩に、書き下ろしを加えた散文詩集です。
耽美主義を掲げ、表題作となった「挽歌」を中心に、主に和風・東洋風の幻想的な詩を収録しています。

-収録作品-
マディソン

逝春(せいしゅん)
よみひとしらず
或神話研究者の最期
挽歌
或楽師の書簡
緋鯉抄
調香師の終末
秋菊
夕波千鳥
秘仏
雪女郎
墨色の使徒

耽美主義を掲げ、SF・中華幻想・仏教、そして著者のふるさとへの憧憬をテーマとした、第二散文詩集です。
以下の十編の詩を収めています。

-収録作品-
青磁の爪
白狐譚
鶯姫
エリザベート・バートリの末裔
いにしえのうた
最後の手紙
人体標本
真珠姫の恋
補陀落渡り
地獄の白百合

おかげさまで図書館エッセイ集『図書館という希望』はロングセラーになっており、今月もお買い上げいただくことができました。

この場をお借りして厚くお礼申し上げます。

どうぞ引き続きお手に取っていただけると、また新たな本を作るきっかけにもさせていただけるかなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

第二回同人文芸サークル・かもめ読書会開催決定

先日の山本周五郎「雨あがる」読書会が盛況のうちに終わり、メンバーの意識も高かったため、今秋中に第二回かもめ読書会を行うことになりました。

another-world-of-aniron.hatenablog.jp

テキストは南木佳士阿弥陀堂だより』に決まりました。

元々この作品はかねてから映画が気になっていて、かもめメンバーでもある主人と一緒に観てとても良かったため、ぜひ原作も読みたいと話していたのでした。

前回の読書会でメンバーから「夫婦の話に興味がある」という意見があり、同じく夫婦を扱った『阿弥陀堂だより』を読むことになったのでした。

あまり解釈が割れる作品ではないかなと思いつつも、既婚者のメンバーが多いので、夫婦のあり方をこの読書会を機に色々と考えていただけると面白いかなと感じます。

今から開催がとても楽しみですし、今後とも第三回、第四回と催していければ主宰としてこれほどうれしいことはありません。

皆仕事に育児に忙しい世代でもあるので、無理のない範囲で続けていければと考えています。

 

主宰した「雨あがる」読書会を催しました。

今日はかねてから大学時代の文学仲間と約束して、私が主宰した山本周五郎「雨あがる」読書会の日でした。

読書会を催す時間になり、先日読んだテキストを手に自室へ。

読書会では民衆の描かれ方や、主人公夫妻の聖なるものとしてのキャラクター性、リベラルな思想小説としての「雨あがる」について語り合いました。

当時としては全く新しい「弱い立場の侍」が、その後藤沢周平に引き継がれて、時代小説の一ジャンルとなっていくという主人の解説もあり、大変歯応えのある読書会になったのではないかと思います。

皆それぞれに感想を述べあったり、主人が好きな作家ということもあって解説をお願いする場面があったり、一通り話し終えた後に参加者のNさんから「皆さんが最近読んでいる本について聞きたいです」と提案があり、私は最近読んでいる外間守善『沖縄の食文化』という本と、木下龍也『荻窪メリーゴーランド』を取り上げました。

メンバーのYさんは京極夏彦の新刊を読んでいるとのことで、その話題でも盛り上がり、Nさんはうなぎの生態について書かれた本や、海外古典ミステリー、横溝正史などを読んでいると聞きました。

主人は窪美澄の『ふがいない僕は空を見た』について語って、ひとしきり話が盛り上がりました。

皆子育てに仕事に忙しい中でも読書に励んでいて刺激をいただきましたし、私が「コロナ禍になって、なかなか小説を読めなくなってしまったんですよね」と恥ずかしながら打ち明けると、Nさんも産後は小説を思うように読めず、そこからミステリーと出会ってハマって読むようになったと話してくれて、ほんの少し勇気をいただくことができました。

私はここのところ近代文学を学生の頃のようにふたたび読み返したいという思いが強まっているものの、なかなか実行に移せておらず、泉鏡花谷崎潤一郎といった大好きな文豪の作品をもっと読んでみたいと思っています。

特に「天守物語」はこの季節にふさわしく、学生時代は鏡花の命日になると絶筆の「縷紅新草」を毎年読んでいたのを思い出します。

谷崎は特に「盲目物語」と「蘆刈」が大好きなので、そちらも読み返したいです。

また宮沢賢治の作品や関連書籍を読むことはひとつのライフワークのようになっているので、積んでいる本などを崩していきたいところです。

特に賢治の詩集は読もう読もうと思いつつ、なかなか手に取れていなかったので、この機会に読むのもいいかもしれません。

なんとかふたたび小説に読書の軌道を戻していければと願っています。

ふたたび詩を書きはじめました&ブックライティングのお仕事をいただきました

ふたたび詩を書きはじめました

詩作を再開しました。

持病の調子との兼ね合いがあるので、手探り状態ではあるのですが、また新たな詩の可能性が開かれるのかなと期待しているところです。

ここのところあまりインプットをできていない状況なので、しっかり読んでいけるようにしていきたいです。

公募への投稿も少しずつ再開したいと考えていて、どれほど成果を挙げられるかわかりませんが、ココア共和国秋吉久美子賞最終候補の名に恥じぬよう、これからも精一杯自分の詩を磨いていければと思います。

詩作を始めて今年で13年になり、公募に投稿しはじめたのはこの3年ほどのことなので、これからも目先の成果にばかり囚われず、自分の理想とする詩のあり方を追求していければと思っています。

既刊の散文詩集『挽歌-elegy-』と『真珠姫の恋』もどうぞよろしくお願いします。

罪人の冠を頭にいただき、人の子を惑わしたすべての女の恨みを纏って、私は消えてゆく。
嘉村詩穂の個人詩集。 個人サイト「紫水宮」と主宰している文芸サークルかもめのweb文芸誌「かもめソング」に発表した詩に、書き下ろしを加えた散文詩集です。
耽美主義を掲げ、表題作となった「挽歌」を中心に、主に和風・東洋風の幻想的な詩を収録しています。

-収録作品-
マディソン

逝春(せいしゅん)
よみひとしらず
或神話研究者の最期
挽歌
或楽師の書簡
緋鯉抄
調香師の終末
秋菊
夕波千鳥
秘仏
雪女郎
墨色の使徒

 

耽美主義を掲げ、SF・中華幻想・仏教、そして著者のふるさとへの憧憬をテーマとした、第二散文詩集です。
以下の十編の詩を収めています。

-収録作品-
青磁の爪
白狐譚
鶯姫
エリザベート・バートリの末裔
いにしえのうた
最後の手紙
人体標本
真珠姫の恋
補陀落渡り
地獄の白百合

おかげさまでここのところふたたびお読みいただいているようでとてもうれしいです。

そろそろ第3詩集を出したいとは考えているところですが、PCに保存している詩が大量に眠っているので、なかなか着手できていません。

できればまた折本などを作る機会があればと思っていますが、それも追々体調を見ながらということになりそうです。

既刊のDL折本はこちらからご覧いただけますので、併せてよろしくお願いいたします。

star-bellflower.booth.pm

また作歌の方も少しずつ再開しています。こちらはまだまだリハビリが必要なので、じっくりやっていきたいです。

当面は公募に投稿することを視野に入れながらも、まずは地力を上げることに励みたいので、インプットをしながら改めて自分の短歌の形を模索していければと思います。

 

ブックライティングのお仕事を受注することになりそうです

お仕事のお話をいただきまして、ブックライティングにふたたび携わらせていただくことになりそうです。

詳しい内容は伏せますが、また本が刊行されましたらご報告させていただければと思います。

こうしてお仕事をいただけるのは本当にありがたいことで、しっかり励んでいきたいです。

note.com

過去の仕事歴はこちらからご覧いただけます。

お仕事のお問い合わせがありましたら、star_light_bellflower⭐︎outlook.Jo(⭐︎→@)までお願いします。

年内はお受けできませんが、2024年以降でしたらお受けできますので、お声がけしていただければ幸いです。ぜひご検討いただければと思います。

改めてプロットを練り直したので、依頼原稿に着手します。

担当編集の方に最近書いていた小説をお見せしたところ、いくつか問題点を挙げていただいたので、再度プロットを練り直して、ようやくGOサインをいただくことができました。

問題点をなかなか直視できずにここ数日を過ごしていたのですが、改めて校正を担当させていただいた、山川健一先生のご著書『物語を作る魔法のルール』のことを念頭に置いて、それをなぞるようにプロットを練って、ある程度形にできたかなと思います。

あとは年末までになんとか粘り強く書いていければと思っていて、プロットのボリュームから考えると、全体の枚数としては25枚〜50枚程度を想定しています。

「私」物語計画で募集されている掌編からはだいぶ足が出そうな量になりそうなのですが、ご依頼を受けている原稿の一部という形になりそうです。

完成したらもう50枚程度の小説を書いて、ご依頼内容をすべて賄えるかなという形です。

これまで一ヶ月に10〜20篇程度書いてきた詩と違って数ヶ月単位での仕事になり、ここ二年ほど小説から離れていたので不安もありますが、一喜一憂しすぎず、家のことをしっかり支えながら、なんとか前を向いていければと思います。

小説を書くことについて、まだためらいや迷いもあったりしますが、その渦中にいる間に読んだ本として、阿刀田高『私が作家になった理由』と、井上大輔『マーケターのように生きろ』は大きな糧となりました。

大作家である阿刀田高と並べて語ること自体おこがましくて、話にもならないのですが、それでも人からの求めに応じて小説を書くことに対して、自分なりに納得をつける必要がどうしてもあって、そうした時にこれらの本が力になってくれました。

まだまだこれから小説を書いていかねばならない立場なので、ここからが本番勝負といったところで、なおいっそう気を引き締めていかねばなりませんが、いただいたチャンスを活かせるように励んでいければと思います。

久しぶりに作業会企画のテレッテレーに参加しました。

実はテレッテレーの開催日を知ったのが昨日で、フライングをして前日に「私」物語化計画の企画の掌編の初稿ができていたので、その推敲・校正に時間を費やしました。

another-world-of-aniron.hatenablog.jp

今回の小説は水害で両親を失い、奉公先で下働きをしている少女が龍と出会って結ばれるという、ありきたりな時代ファンタジーのラブストーリーですが、個人的にはここ一年の間に抱えてきた両親と故郷の喪失という体験をどうしても小説に書きたかったので、思い入れの強い作品となりました。

10枚に満たない作品なので、要素を詰め込みすぎたかなという反省はありつつも、これから書こうとしていた小説の雛形のような作品になりました。

テレッテレー自体は、初めはお茶をしたり家事をしたりと脱線気味でしたが、結果的に4、5回ほど校正ができたのでひとまず進捗としてはまずまずかなと。

校正をしている間に、プロットを簡易的に作ったものの、ほぼ一発書きではありましたが、小説の構成をかなり意識していたことがわかり、以前よりも物語の構造を掴む解像度が上がったのかなと実感することができました。

ここ数年、あまりきちんと小説を読めずにいて、その間に随分と実写・アニメ・特撮問わず映像作品をたくさん観て、その都度物語の構造分析をしてきたので、それが大きく生きたなと感じています。

「私」物語化計画の講義を再確認してみると、まだまだ至らない部分がたくさんあるなと実感したので手直しできるところは直しつつ、なんとか企画の俎上に載せてもらえるように励んでいきたいと思います。

「私」物語化計画の企画に応募するための掌編の初稿が仕上がりました

小説を書けなくなって2年が過ぎ、この間に適応障害が諸々のところで悪化して、小説に復帰するのは絶望的と捉えていたのですが、参加させていただいている「私」物語化計画の方で会員限定の掌編の投稿募集があり、こちらに応募させていただくことにしました。

昨夏から私は愛する故郷を失い、両親と疎遠にならざるを得ず、その喪失に耐えかねたまま過ごしていました。まだその心の穴は埋まらないまま、上辺だけは忘れたふりをしてこの一年間を過ごしてきましたが、故郷のことも、両親のことも、一日たりとも忘れたことはありません。それでも新たな家族を守るためにと、致し方がない事情があり、それはここには詳しく書けませんが、このような経緯を経ざるを得なかったのだと、一年が経ってようやく思えるようになりました。

その喪失の痛みは、まだなかなか直視できるものではなく、ただそれをどこかで昇華しなければ前に進めないと感じていました。それは詩という形では表現できず、物語という構造があって初めて供養できる想いなのだと思い至り、ここのところ見聞きしてきた作品などを踏まえながら、自分なりに得てきたギミックを駆使して小説の初稿を書きました。

何より、山川健一先生のご著書で私も校正を担当させていただいた、『物語を作る魔法のルール』がなければ、ふたたび小説を書くことはできなかっただろうと思います。

この場をお借りして、貴重な体験をさせていただけたことに改めて感謝するとともに、今後とも励んでいけるよう、日々のインプットを大事にしつつ、生活を整えながら創作を進めていきたいと考えています。

まだまだ出来上がった掌編は初稿ということもあり、特に後半部が納得いくものではないので、もう少し時間をかけて推敲をしていくつもりです。

小説という大きな箱に、どれほど自分の想いの丈を詰められるか、少し自信を失っていたのですが、今日ようやくその再スタートを切ることができたのかなと感じています。

また同じく校正を担当させていただいた、本間悠一朗さんの『ミントの朝、ステファニーの夜』には大きな刺激と勇気をいただきました。

物語の構造を踏まえつつも、そのエッセンスは自分の色を存分に出して発揮していいのだと励ましをいただくことができたなと感じています。

まだまだ「私」物語化計画の「物語化計画ブックス」は続刊が出るとのことなので、今後ともさまざまな刺激をいただければと思います。

私自身も春に刊行された「私」物語化計画 創刊第1号2023年《春》に時代ファンタジー小説「all the good girls go to hell」を寄稿いたしましたが、まだまだ未熟な身なので、これからもいっそう精進して参ります。